高齢化が進む日本では、2035年に全人口の約4割を65歳以上の高齢者が占めることが予想されている。2014年に公開された高齢社会白書では、要介護者や要支援者に認定された人は75歳未満で5%だったが、75歳以上は35%とかなり増加することが報告されている。このような中、体の不調に自覚症状があると回答した65歳以上の高齢者は約半数に上り、高齢者の介護の必要性があらためて分かる結果になった。

また、将来介護が必要になった時、36%の高齢者が住み慣れた自宅を希望している。ただし、仕事やライフスタイルの多様化などで核家族化が進んでいる現代においては、実際に自宅で介護をする人は同じように歳を重ねた配偶者がメインになる可能性が高い。厚生労働省も在宅介護を目指す検討会を開いているが、居宅サービスを充実させていくことが今後の課題に挙げられている。

ちなみに、自宅での介護を希望する人は増えているが、全国には単身で暮らしている高齢者がとても多いようだ。1980年は単身高齢者の数は88万人であったのに対し、30年後の2010年には480万人と5倍以上に増加している。健康で要介護認定を受けていなければ、上手に介護サービスを利用して生活できることも背景にあるのだろう。とはいえ、体の不具合や認知症などを患うと、施設に入居して適切なケアをすることが必要になる。介護の現場では、高齢者が生き生きと施設の中で生活を送れるように、レクリエーションなどを取り入れた明るい環境作りが取り組まれているので、高齢者やその家族は、安心して暮らせる環境を適宜選択するべきだろう。